挨拶状に適した書体(フォント)選びは、相手に対する礼儀や誠意、場面にふさわしい格式を伝えるうえで非常に重要です。
使用する書体によって印象が大きく変わるため、内容や目的に合ったものを選ぶ必要があります。
目次
挨拶状におすすめの書体
挨拶状には主に次の3つの書体が用いられます。
- 楷書体(かいしょたい)
- 明朝体(みんちょうたい)
- 行書体(ぎょうしょたい)
それぞれの書体が持つ特徴や適した用途を以下に詳しく解説します。
楷書体(かいしょたい)
特徴
- 筆書き風の整った文字
- 正確・端正・読みやすい
- フォーマル感が強く、古風な印象
向いている用途
- 仏事(弔事)関連の挨拶状(例:喪中はがき、忌明けの挨拶状)
- 礼儀を重んじる文書全般
- 手書き風の印象を大切にしたい時
使用例
「ヒラギノ楷書」「青柳隷書」「毛筆楷書」などの毛筆風フォント
明朝体(みんちょうたい)
特徴
- 細い縦線と太めの横線、端に“ウロコ”のあるデザイン
- 知的で洗練された印象
- 印刷物で最も一般的な書体
向いている用途
- ビジネスや一般的な挨拶状(例:転勤・異動・退職のお知らせ)
- 季節の挨拶(年始・暑中見舞いなど)
- どんな場面でも使いやすく、万人受けする
使用例
「ヒラギノ明朝」「游明朝体」「小塚明朝」「MS明朝」など
行書体(ぎょうしょたい)
特徴
- 楷書体よりも筆運びに“流れ”がある
- やや柔らかく親しみやすい印象
- 手書きらしさを感じさせるが、読みやすさも維持
向いている用途
- 親しい相手への挨拶状(例:転居の挨拶、お礼状)
- 少しカジュアル寄りのフォーマル文書
- 手書き風の丁寧さを演出したい時
使用例
「青柳衡山行書」「隷書体」「毛筆行書」「衡山毛筆フォント」など
実用面での選び方:目的別ガイド
| 用途 | おすすめの書体 | 理由 |
|---|---|---|
| 年賀状・季節の挨拶 | 明朝体・行書体 | フォーマルすぎず、やわらかさも演出可能 |
| 弔事(喪中はがき等) | 楷書体 | 厳粛で礼節ある雰囲気が出る |
| 転勤・退職・異動通知 | 明朝体 | 公式感を出しつつ、読みやすさを確保 |
| 親しい人へのお礼状 | 行書体・明朝体 | 手書き風の親しみと丁寧さを両立 |
| ビジネス関連の挨拶状 | 明朝体一択 | 読みやすさと信用感がある |
挨拶状の印象を左右するポイント
- 本文:明朝体 → 読みやすさと上品さを保つ
- 宛名:楷書体または行書体 → 伝統と礼儀を意識
- 署名や差出人名:行書体または楷書体 → 温かみと丁寧さを加味
実際におすすめのフォント名(デジタル対応)
Windows・Mac 標準で使えるもの
- 「MS 明朝」
- 「游明朝体」
- 「ヒラギノ明朝 ProN」
- 「HG行書体」「HGP楷書体」
- 「青柳衡山フォント T」※フリーで有名な毛筆体
商用可・高品質なもの
- モリサワ「リュウミン L-KL」
- モリサワ「A-OTF 教科書体」
- フォントワークス「筑紫明朝」
- イワタ「楷書体オールド」など
注意点
- ゴシック体は避ける: 親しみやすいが、カジュアルすぎて挨拶状には不向き。
- カリグラフィ風、丸ゴシックなどのデコラティブな書体は避ける: 目的とマッチしない。
- 読みやすさ優先: 特に高齢の方が読むことも考慮し、筆文字風でも判別しやすいものを。
まとめ

| 書体 | 印象 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 楷書体 | 端正・格式高い | 弔事、正式な礼状、宛名など |
| 明朝体 | 知的・上品 | ビジネス挨拶、転居通知、年賀状など |
| 行書体 | 柔らかい・手書き風 | 親しい人向けのお礼状、私的な挨拶状など |
挨拶状において書体は「第一印象そのもの」です。
相手や目的に応じて適切なフォントを選び、文面と一緒に心遣いが伝わるよう配慮しましょう。
以上、挨拶状におすすめの書体についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

