はがきの宛名における「役職の書き方」は、ビジネス・公的連絡・慶弔など、用途によって細かな配慮が求められます。
特に日本では、役職の扱い=相手への敬意の示し方と受け取られるため、誤った表記は意図せず失礼になることもあります。
ここでは、一般的なマナー本・実務慣行に沿って、誤解の生じにくい標準ルールを軸に解説します。
目次
はがき宛名における役職表記の基本原則
まず、どの用途にも共通する基本原則です。
原則① 役職は「氏名の前」に書くのが一般的
はがき・封書の宛名では、同一行に記載する場合、
役職 → 氏名 → 敬称
という順序が、最も一般的で無難です。
例
- 部長 山田太郎 様
- 代表取締役社長 山田太郎 様
※「山田太郎 部長 様」という書き方も見かけることはありますが、標準形として勧めるなら「役職が前」です。
原則② 役職は原則1つだけ書く
複数の肩書きを持っている場合でも、最上位の役職のみを記載します。
- ⭕ 代表取締役社長 山田太郎 様
- ❌ 代表取締役社長 兼 CEO 山田太郎 様
※海外肩書きや社内用の呼称は、はがきでは省くのが無難です。
原則③ 役職名は正式名称を使う
略称・社内呼称は避け、正式名称を使います。
- ❌ 取締
- ⭕ 取締役
- ❌ 社長
- ⭕ 代表取締役社長(必要な場合)
「役職+様」は使ってよいのか?
実務でよく混乱する点ですが、結論から言うと、
氏名を伴う宛名であれば「役職+様」は一般的に問題ありません。
問題のない例
- 部長 山田太郎 様
- 取締役 山田太郎 様
- 代表取締役社長 山田太郎 様
避けたい例
- ❌ 山田太郎 部長様(語順・表現ともに不自然になりやすい)
- ❌ 部長様(氏名がない役職呼び)
※「役職自体が敬称」という考え方はありますが、はがきの宛名では「役職+氏名+様」が最も安定した表記と考えて差し支えありません。
基本テンプレート(個人宛・会社関係)
縦書き(標準)
株式会社〇〇
営業部
部長 山田太郎 様
横書き(標準)
株式会社〇〇 営業部 部長 山田太郎 様
※行を分ける場合も、役職が氏名より前に来る構成を保つのがポイントです。
役職を省略した方がよいケース
次の場合は、役職をあえて書かない方が安全です。
- 役職が不確実・古い可能性がある
- 人事異動が頻繁な業界
- 年賀状・暑中見舞いなどの季節挨拶
無難な表記
株式会社〇〇
営業部
山田太郎 様
※役職を外しても失礼にはなりません。迷った場合はこの形が最も事故が少ないです。
会社・部署宛(個人名なし)の書き方
会社宛
株式会社〇〇 御中
部署宛
株式会社〇〇
営業部 御中
⚠ 注意
- 「御中」と「様」は併用しない
- 個人名を書く場合は「御中」は使わない
官公庁・公的機関・専門職宛
公職
- 〇〇市長 山田太郎 様
- 衆議院議員 山田太郎 様
※自治体名・選挙区名を入れられる場合は、より丁寧になります。
「先生」が慣用の職業
医師・弁護士・大学教員・学校教員などは、「先生」が敬称として定着しています。
- 山田太郎 先生
- 〇〇学校 校長 山田太郎 先生
慶弔はがきでの役職表記
年賀状・暑中見舞い
- 役職は省略するのが一般的
山田太郎 様
喪中・寒中見舞い
- 原則として役職は書かない
- 個人としての通知を重視
よくある間違いまとめ
- ❌ 役職の前後関係が不自然
- ❌ 略称・社内呼称を使う
- ❌ 御中と様を併用する
- ❌ 古い役職のまま送る
迷ったときの最終判断基準
- 個人宛か、組織宛か
- 役職は確実か
- 用途はビジネスか、挨拶か、慶弔か
判断に迷ったら「役職を外して氏名+様」
これが最も失礼になりにくい選択です。
まとめ
- 役職は原則「氏名の前」
- 氏名があれば「役職+様」は問題ない
- 役職は1つ、正式名称で
- 迷ったら役職を書かない
以上、はがきの役職の書き方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

