タペストリー(壁掛け布アートや装飾布)は、その美しさや文化的価値からインテリアの一部として長年愛されています。
しかし、布製品である以上、時間の経過や環境によって劣化してしまう可能性があります。
以下では、タペストリーの劣化を防ぐための包括的な対策を、環境・保管・清掃・取り扱いの各観点から詳しく解説します。
目次
【環境要因】適切な設置場所を選ぶ
直射日光を避ける
紫外線は繊維を劣化させ、色あせの主な原因になります。
対策例
- 直射日光の当たらない壁に設置する
- UVカットのカーテンやフィルムを使用する
- 日の当たる窓の近くに飾る場合は、定期的に位置を変える
湿度の管理(湿気と乾燥どちらも注意)
湿度が高すぎるとカビやダニ、低すぎると繊維のパリパリ化が進行します。
理想の湿度:40~60%
対策例
- 湿度計を設置し、季節ごとの調整を行う
- 梅雨時は除湿機や除湿剤を使用
- 冬の乾燥時には加湿器を併用
換気のよい部屋を選ぶ
通気性が悪いと湿気がこもり、カビやニオイの原因になります。
こまめな換気を心がけることが重要です。
【設置方法】負担を分散させる吊り方
重力による伸び・歪みを防ぐ
タペストリーが長時間吊るされることで重さによる「たわみ」や「縦伸び」が発生します。
対策例
- 両端をしっかり支えるロッド(棒)を使用
- ピンやフックは複数箇所で均等に重さを分散
- 定期的に上下を入れ替えるなどしてテンションを変える
【清掃とメンテナンス】
定期的なほこり取り
ほこりの蓄積は繊維の劣化や虫害の原因になります。
対策例
- ソフトブラシやハンディモップで月に1〜2回掃除
- 掃除機の弱風モードで優しく吸引(布に密着させない)
- 静電気が起きにくい道具を選ぶ(化学モップより羽ばたきブラシなど)
洗濯やクリーニングの判断
基本的に頻繁な洗濯は避けるべきですが、汚れが気になる場合は洗濯表示を確認してから慎重に行います。
洗濯のポイント
- 手洗い推奨(中性洗剤+ぬるま湯)
- 色落ちテストを目立たない部分で先に実施
- 風通しの良い日陰で自然乾燥
- ドライクリーニング表記がある場合は専門業者に相談
【保管時の注意点】
長期保管するときは以下を意識
- 折りたたまない: 折りジワが定着しやすく、繊維が割れやすくなります。できれば「巻いて」保管。
- 不織布や通気性のある袋で包み、ビニール袋は避ける(湿気がこもるため)
- 防虫剤は直接触れないように入れる(布を傷めないタイプを選ぶ)
- 保管場所は高温多湿を避けたクローゼットや押し入れが理想
【虫害・カビ・変色の予防】
虫の発生を防ぐ
ウールや綿素材のタペストリーは虫食いのリスクがあります。
対策
- 防虫剤の設置(無臭・衣類用)
- 周囲の清掃を徹底し、ホコリや食べかすを残さない
カビの発生を防ぐ
- 湿気がこもりやすい梅雨〜夏に要注意
- タペストリーの裏面も含めて風通しを確保する
- 壁との間に少し隙間を空けると湿気の逃げ場になる
【その他の補足アドバイス】
高価・美術品クラスのタペストリーの場合
- 紫外線カットのアクリル板やガラスでケース保管
- 展示期間と休息期間を交互に設ける(1年展示→半年保管など)
- 専門の繊維保存サービスや修復士に定期診断を依頼するのも有効
DIYでできる保護処理
- 防カビ・防虫スプレー(布専用)を定期的に噴霧(通気の良い場所で行う)
- 色あせ防止スプレー(UVカット)も有効。ただし目立たない部分で試すこと
まとめ

| チェック項目 | 頻度 | 備考 |
|---|---|---|
| 日当たりの調整 | 常時 | 紫外線遮断を意識 |
| ホコリ取り | 月1〜2回 | 柔らかいブラシ使用 |
| 湿度管理 | 通年 | 特に梅雨・冬に注意 |
| 防虫・防カビ対策 | 季節ごと | 虫の多い夏前に強化 |
| 状態確認 | 半年ごと | 破れ・変色・虫食いの有無 |
| 長期保管時の巻き収納 | 必要に応じて | 折らずに丸める |
最後に
タペストリーは布製であるがゆえに非常に繊細です。
しかし、日常のちょっとした気配りと定期的なメンテナンスを続けることで、美しい状態を何十年も保つことが可能です。
インテリアとして飾るだけでなく、「作品」として丁寧に扱う意識が、劣化を防ぐ一番の鍵になります。
以上、タペストリーの劣化を防ぐ方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

