箔押しの仕組みについて

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箔押しは、光沢のある金属箔や顔料箔を紙や革、プラスチックなどの素材に加圧・加熱によって転写する加飾技術であり、印刷やパッケージ、書籍の装丁、高級文具、名刺などでよく使われています。

高級感や特別感を演出する目的で使用され、技術的には「ホットスタンプ」とも呼ばれます。

以下では、箔押しの仕組みと工程、使用材料、種類、応用例まで、体系的に詳しく解説します。

目次

箔押しの基本的な仕組み

加熱と加圧による転写技術

箔押しは、加熱された金属製の版(凸版)を使い、箔と対象物(紙など)を一定の圧力と温度で挟み込むことで、箔の表面を対象物に転写します。

温度と圧力を適切に調整することで、箔の粘着層が溶けて定着するのです。

専用の箔の構造

箔は複数の層で構成されており、以下のような構造をしています。

層の名称機能説明
ポリエステル基材箔全体のベースとなる薄いフィルム
離型層転写時に簡単に基材から剥がれる層
着色層(顔料層)金・銀・ホログラムなどの色味を構成する層
接着層紙などの素材に粘着・定着するための層

この多層構造により、見た目の美しさと素材への密着性が確保されます。

箔押しの工程

  1. 版の作成(凸版)
    • 金属(真鍮や亜鉛など)で作られた凹凸のある「箔押し版」を作成します。通常はデザインに合わせて1版ずつ製版するため、初期費用が発生します。
  2. 機械にセット
    • 箔押し機に版をセットし、加熱(通常は100~150℃程度)して準備。
  3. 箔と用紙をセット
    • 箔はロール状になっており、押し付ける対象(紙など)との間に挟むようにセット。
  4. 加圧・加熱で転写
    • 圧力(通常は2~6トン程度)と温度によって、箔がデザイン部分だけに転写されます。
  5. 箔の剥離
    • 接着層が紙に残り、それ以外の部分の箔は剥がれ、デザインだけが対象物に定着します。

箔押しの種類

箔押しにはいくつかのバリエーションがあります。

目的や素材によって使い分けられます。

金・銀箔(メタリック系)

最も一般的で高級感のある仕上がり。

名刺、書籍のタイトルなどに多用されます。

顔料箔(ピグメント箔)

金属光沢のないマットな色の箔。白、黒、赤などの発色も良く、カラー印刷では表現しにくい色を演出できます。

ホログラム箔

虹色に輝く箔。ギフト包装やセキュリティ用途(偽造防止)にも使われます。

透明箔・パール箔

光沢や光の反射で模様が浮かび上がるような特殊効果。

化粧品パッケージや高級冊子などに使われます。

箔押しと他の加工の違い

加工技術特徴
箔押し金属感・高級感・耐久性あり。印刷では出せない質感。
印刷(CMYK)写真やグラデーション表現は得意だが光沢感に乏しい。
エンボス加工素材に凹凸をつける加工。箔押しと併用することも多い。
UV印刷厚みのあるインクで立体感を出す。細かい表現が可能。

箔押しのメリットとデメリット

メリット

  • 圧倒的な高級感視認性
  • インクでは再現できない金属光沢
  • 速乾性があり、乾燥時間を必要としない
  • 耐光性・耐水性が高く、長期保存に適している

デメリット

  • コストが高い(版代、箔材料費)
  • 小ロットには不向き(コストパフォーマンスが悪い)
  • グラデーションや細かすぎるデザインは苦手
  • 再現性は版に依存するため、都度製版が必要

箔押しの応用例

  • 書籍の表紙・背表紙(特にハードカバーや豪華本)
  • 名刺(ロゴや名前に高級感を加える)
  • 招待状・グリーティングカード(結婚式や記念行事)
  • 高級パッケージ(化粧品、食品、酒類)
  • ブランドロゴ(財布や鞄などの革製品にも応用可能)

まとめ

まとめ,イメージ

箔押しは、熱と圧力を利用して多層構造の箔を紙などに転写する「加飾技術」です。

特に高級感や目立たせたい部分を強調するのに適しており、印刷とは違った立体的な光沢と質感が得られます。

ただし、製版が必要なため初期コストが高く、小ロットでは不向きな面もあります。

しかしブランディングやプレミアム感の演出には非常に有効な手段で、今なお多くの印刷物に採用され続けている技術です。

以上、箔押しの仕組みについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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