展示会の費用対効果(ROI:Return on Investment)を正しく把握し、最大化することは、マーケティング戦略の中でも非常に重要です。
展示会は出展費用が高額になりやすく、一見するとコストがかさむイベントのように思われがちですが、正しく活用すればブランド力の向上、新規リードの獲得、取引先との関係強化など、多くのメリットが得られます。
ここでは「展示会の費用対効果」について、以下の項目に分けて詳しく解説します。
目次
費用対効果(ROI)とは?
ROIとは「投資対効果」を示す指標で、投資に対してどれだけの利益が得られたかを示すものです。
■ ROIの基本的な計算式
ROI(%) =(利益 − コスト) ÷ コスト × 100
展示会の場合は、得られた商談や受注額などから、出展にかかったすべての費用を差し引いて計算します。
展示会で発生する主なコスト項目
展示会の出展には、目に見える費用だけでなく、隠れたコストも含める必要があります。
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| 出展料 | 主催者に支払うブース出展の費用 |
| 装飾費 | ブース設営、看板、什器、グラフィック制作など |
| 人件費 | 担当スタッフの準備工数、出張費、当日の人件費 |
| 販促物費用 | パンフレット、ノベルティ、試供品など |
| 輸送費 | 展示物や資材の輸送費 |
| 宿泊・交通費 | 担当者の移動・滞在費 |
| フォローアップ費用 | 展示会後の営業活動(DM、電話、訪問など) |
効果として得られるもの
展示会は単に「売上を上げる場」ではなく、複数のマーケティング的価値が得られます。
| 効果の種類 | 内容 |
|---|---|
| 商談・受注 | 新規リードからの実際の成約や契約 |
| 見込み顧客の獲得 | 将来的な成約につながる名刺交換・問い合わせ |
| ブランド認知向上 | 来場者や競合他社への存在感アピール |
| パートナー開拓 | 代理店・仕入れ先などとの新規接点 |
| 競合分析 | 同業他社の展示内容・動向のリサーチ |
| 社内活性化 | 社員のモチベーション向上や教育効果 |
定量的な評価方法
■ 具体的な評価指標(KPI)
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 名刺獲得数 | どれだけの新規リードが得られたか |
| 商談化率 | 名刺交換から商談に発展した割合 |
| 受注率 | 商談から受注につながった割合 |
| 受注単価 | 1件あたりの売上規模 |
| フォローアップ実施率 | 展示会後に追客が行われた割合 |
| ブランド認知度 | 展示会後の検索数やSNSの反応などで推定 |
これらの数値を計測・記録し、前回との比較を行うことが、次回の戦略立案にもつながります。
費用対効果を高めるコツ
- ターゲットを明確化する
来場者の中でも自社にとって有望な層に焦点を当て、事前プロモーション(招待状送付やメールマーケティング)を行いましょう。 - 魅力的なブース設計
通路から見て「入りたくなる」「話したくなる」デザインを。動線やアイキャッチが重要です。 - 現場での接客力強化
営業スタッフのトークスクリプトを用意し、「ただの名刺交換」で終わらせないよう訓練します。 - フォローアップの仕組み作り
展示会終了後、素早く見込み客にアプローチする体制(MAツール、営業担当のアサインなど)を整えておきます。 - 継続的な改善と比較
毎回のROIやKPIを記録し、過去の出展と比較・分析を行い、出展の効果を可視化します。
展示会出展は「中長期的投資」でもある
展示会は、短期的な売上だけでなく、長期的なブランド価値や顧客関係の構築にも貢献します。
たとえば、名刺交換だけで終わったリードが半年後に大口契約に至るケースもあります。
また、競合他社や市場の動向を直接感じ取れる貴重な場であり、自社の方向性やプロダクトの改善点を考える機会にもなります。
まとめ

- 展示会は費用がかかる一方で、得られる効果も非常に多岐にわたる
- 明確なKPIを設定し、定量的にROIを測定することが大切
- 成功のカギは「事前準備」「当日の接客力」「事後フォロー」にある
- 効果は短期的な売上だけでなく、長期的なブランド価値にもつながる
以上、展示会の費用対効果についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

