ロゴのポジショニングマップ(英語では logo positioning map や brand positioning map と呼ばれることもあります)について、できるだけ詳しく体系的にご説明します。
これはマーケターやブランドデザイナーが「ロゴのデザインが市場や競合に対してどのような位置づけになるのか」を分析・視覚化するための手法です。
目次
ポジショニングマップとは
ポジショニングマップとは、市場におけるブランドや製品(またはロゴ)の相対的な位置を2軸のマトリクスで視覚化するものです。
一般的には次のように使われます。
- ブランド全体のポジショニング(高級・大衆/革新・伝統 など)
- 商品やサービスのポジショニング
- ロゴデザインのポジショニング ← 今回のテーマ
ロゴのポジショニングマップでは、デザイン的特徴やブランドイメージに基づきロゴがどのようなポジションにあるか、狙いたいかを整理します。
ロゴのポジショニングマップの主な軸の例
ポジショニングマップを作成する際、2軸を選びます。
ロゴデザインの文脈では、以下のような軸がよく使われます。
| 軸の名前(例) | 左側の極 | 右側の極 |
|---|---|---|
| クラシック vs モダン | 伝統的 | 現代的 |
| ミニマル vs デコラティブ | シンプル・余白重視 | 装飾が多い・要素が豊富 |
| フレンドリー vs プレミアム | 親しみやすい・カジュアル | 高級感・格式高い |
| カラフル vs モノクローム | 多色使い | 単色・モノトーン |
| 柔らかい vs シャープ | 丸み・手書き感 | 角ばった・シャープな線 |
この中からブランド戦略や業界特性にあわせて軸を選定します。
軸の選定こそがポジショニングマップ作成の「設計思想」となります。
作成のステップ
軸の選定
ブランド戦略、業界、競合ロゴの傾向、自社が目指すポジションなどをふまえて「2軸」を選定します。
競合ロゴの収集
- 主要な競合ブランドのロゴをピックアップします(5~15個程度)
- なるべく業界全体が俯瞰できるように選びます
ロゴをマップ上に配置
- 2軸のマトリクスを作成し、収集したロゴを各軸の特徴にあわせて配置します
- チーム内で主観的評価を行ってOK(完全な客観性は不要)
自社ロゴの現状・理想位置の明確化
- 現状のロゴがどこに位置しているかを確認
- 目指したいポジション(理想の位置)を明示
- 必要に応じてリブランディングやロゴのリデザインにつなげます
活用例
新規ロゴ開発時の方向性決定
- 競合と似たポジションは避ける
- 「空白地帯」にブランドらしい位置を狙う
- デザイナーへのクリエイティブブリーフとして共有
既存ロゴの評価・リデザイン検討
- ロゴが古く見える/他社と似ている → 客観的に把握
- 「プレミアムに寄せたい」「もっと親しみやすくしたい」など方向性の議論に役立つ
ブランド全体の一貫性チェック
- ブランドトーン(広告・Webサイトなど)とロゴのポジションがずれていないか確認
具体的な図例(簡易イメージ)
例:飲料ブランドのロゴポジショニングマップ
クラシック
↑
│ 高級ワインA
│
│
モノクローム ───────── カラフル
│ ポップジュースB
│
│ 健康飲料C
│
↓
モダン
補足:注意点・コツ
主観的な評価が入るためチーム内で議論しながら位置を決める
消費者視点を意識する(業界人の視点だけで作らない)
軸の選定が一番重要 → ブランド戦略に沿った軸を選ぼう
マップは「完成品」ではなくディスカッション用ツールとして使う
まとめ

- ロゴのポジショニングマップは、ブランド戦略とデザイン戦略を橋渡しするツールです
- 作ることで、競合との差別化やブランドらしさがより明確になります
- 特に新規ブランド立ち上げやロゴ刷新のプロジェクトで非常に有用です
以上、ロゴのポジショニングマップについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

