社員証(しゃいんしょう)が個人情報に該当するかどうかについては、その社員証に記載されている内容や使用される文脈によって判断されます。
以下に、個人情報保護法の観点から詳しく解説します。
目次
結論から言うと
社員証は多くの場合、個人情報に該当します。
ただし、「何が書かれているか」「どう取り扱われているか」によって、個人情報保護法の適用対象になるかが変わってきます。
そもそも「個人情報」とは?
日本の個人情報保護法における「個人情報」とは、次のように定義されています。
「生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの」
(氏名、住所、電話番号、顔写真、社員番号など)
さらに、
- 単独で識別できる情報(例:氏名、顔写真)
- 他の情報と照合することで識別できる情報(例:社員番号+会社の名簿)
これらも含まれます。
社員証に記載される一般的な情報
企業や団体によって異なりますが、一般的な社員証には以下のような情報が記載されていることが多いです。
| 項目 | 個人情報に該当するか | 備考 |
|---|---|---|
| 氏名 | ○(該当) | 特定個人を識別可能 |
| 顔写真 | ○(該当) | 単独で個人を識別できる |
| 社員番号 | ○(該当) | 他の情報と組み合わせると個人特定可能 |
| 所属部署 | △(場合による) | 組み合わせ次第で識別可能 |
| 役職 | △(場合による) | 名前などと合わせれば個人特定可能 |
| 社名・ロゴ | ×(非該当) | 組織情報のみ |
| ICチップ・QRコード | ○(場合による) | 読み取り内容により個人情報含む可能性あり |
したがって、社員証が「名前+顔写真+社員番号」などを含んでいる場合は、個人情報として扱う必要があります。
なぜ社員証が個人情報とされるのか?
社員証は以下の理由により個人情報と認定されやすいです。
- 氏名や顔写真など、特定個人を識別する情報を含む
- 社内システムや入退室記録と連動している(=ICチップやバーコードなど)
- 紛失時に不正利用されるリスクがある
特に、ICカード機能付き社員証は社内ネットワークやセキュリティシステムと紐づいているため、悪用されると重大な情報漏洩に繋がる恐れがあります。
実務での取り扱い上の注意点
紛失時の対応
- 社員証を紛失した場合、社内規定に基づき速やかに報告・再発行。
- 個人情報漏洩の観点からも、IC機能の無効化やパスワード変更が必要な場合があります。
公開・掲示の配慮
- イベントや出張時に社員証を首から下げて歩く場合、外部の人に見られることに注意。
- SNSなどに社員証が写り込まないようにしましょう(「うっかり写り込み」も個人情報漏洩とみなされます)。
廃棄時の対応
- 古い社員証を破棄する際は、顔写真やIC情報を読み取れないように物理的に破壊するのが望ましいです。
関連法規
- 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)
- マイナンバー法(特定個人情報保護法):マイナンバーが記載されている場合、さらに厳格な管理が求められます。
- 不正アクセス禁止法:ICチップやQRコードが不正に読み取られた場合の対処。
まとめ

| 観点 | 社員証は個人情報になる? | 理由 |
|---|---|---|
| 一般的な社員証 | ほぼ確実に該当 | 氏名・顔写真・社員番号が含まれることが多いため |
| 顔写真・名前なし | 条件付きで非該当もあり | 単独で個人を識別できない場合もある |
| IC機能付き | 高確率で該当 | 社内システムと連動しているため |
実務者向けアドバイス
- 社内マニュアルや研修で社員証の取扱いを徹底
- 社内で撮影された写真や映像に社員証が写っていないか注意
- 廃棄・紛失対応のフローを明文化する
以上、社員証は個人情報になるのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

