グーテンベルクの活版印刷術が確立されたのは、15世紀半ば、具体的には1445年から1450年ごろのことです。
以下に、その背景、技術の内容、歴史的意義について詳しく解説します。
目次
活版印刷術確立の時期と背景
時期
- 1445年頃から試作が始まり、1450年頃に本格的な印刷が可能になったと考えられています。
- 特に重要なのは、1455年頃に完成した「42行聖書」(グーテンベルク聖書)で、これが商業的に成功した最初の印刷書籍です。
- そのため、印刷術の確立年としては1450年〜1455年とされるのが一般的です。
背景
- 中世ヨーロッパでは、書物は写本(手書き)で作られており、非常に時間と労力がかかっていました。
- 書物は修道院や大学、王侯貴族の限られた階層しか手に入れることができず、知識の普及が非常に限定されていたのです。
- この状況を打開したのが、ドイツのマインツ出身の金細工職人ヨハネス・グーテンベルク(Johannes Gutenberg)でした。
グーテンベルクの技術の革新性
活字の鋳造
- それまでにも木版印刷や簡易的な印刷法は存在していましたが、グーテンベルクは金属製の可動活字を使用した点で画期的でした。
- 活字は鉛・スズ・アンチモンの合金で作られ、繰り返し使用でき、文字の組み替えも可能でした。
印刷機
- ぶどう酒の圧搾機(スクリュープレス)を改良して、紙に均一に圧をかけられる印刷機械を導入。
- インクは紙に定着しやすいように、油性インクを独自に開発して使用しました。
グーテンベルク聖書(42行聖書)
出版年と特徴
- 1455年頃に完成。旧約・新約あわせて約1,300ページ。
- 各ページ42行にわたるレイアウトで統一されていることから「42行聖書」と呼ばれています。
- 約180部が印刷され、うち約50部が羊皮紙、残りは紙に印刷されたとされています。
意義
- 見た目は当時の写本そっくりで、写本文化からの移行を円滑にする工夫がされていました。
- 技術的にも芸術的にも非常に高水準で、今日でも印刷の傑作と称されています。
歴史的意義
知の革命
- 活版印刷の登場により、書物の大量生産が可能になり、知識が一部の特権階級から広く市民階層へと普及しました。
- これが、ルネサンスや宗教改革、科学革命など、後の大きな社会変革の土台となりました。
出版業の誕生
- 印刷術の確立は出版業という新しい産業を生み出し、情報流通のあり方を一変させました。
- 同時に、検閲や著作権、知的財産の問題も生じ、近代的な情報社会の端緒を開いたのです。
その後の影響と広がり
- グーテンベルクの技術は、わずか数十年でヨーロッパ全土に広まりました。
- 1500年までに、ヨーロッパで印刷された書物(インキュナブラ=揺籃期印刷本)は約2万種、数百万冊に達したと言われています。
- その後、技術はアジア・新大陸にも広まり、世界の出版・教育・宗教・政治のあり方に多大な影響を与えました。
まとめ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 確立時期 | 1445〜1450年頃に技術開発、1455年に「42行聖書」完成 |
| 技術の特徴 | 金属活字、スクリュープレス印刷機、油性インク |
| 歴史的意義 | 知識の普及、出版業の誕生、宗教改革や近代社会への礎 |
グーテンベルクの活版印刷術は、単なる技術革新にとどまらず、世界の知の構造や社会の在り方を根底から変えた「情報革命」の出発点と位置付けられています。
以上、グーテンベルクの活版印刷術はいつ確立されたのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

