ハガキは紙面が限られているため、文字サイズの設計が読みやすさと成果を大きく左右します。
特にDMや案内状では、「読める」だけでなく「負担なく読める」ことが重要です。
ここでは、実務基準に基づいた文字サイズの目安と、可読性を高める設計ポイントを整理します。
ハガキの基本サイズと入稿前提
日本の一般的な郵便はがきサイズは100mm × 148mm
A6(105×148mm)と高さは同じですが、幅が異なります。
印刷データ作成時の一般的な設定は以下の通りです。
- 仕上がり:100×148mm
- 塗り足し:上下左右3mm(106×154mmで作成するケースが多い)
- 解像度:300〜350dpiが一般的(印刷会社の指定を優先)
解像度は350dpiと断定するのではなく、「300〜350dpiが目安」と考えるのが安全です。
読みやすい文字サイズの目安(ポイント)
ハガキを手に持って読む距離はおおよそ30cm前後が一般的とされます。
この条件下での安全な目安は以下の通りです。
本文
- 10〜12ptが標準的
- 実務では11〜12ptが最もバランスが良いケースが多い
高齢者向け本文
- 12〜14ptが安心設計
- 行間を広めに取ることが前提
見出し
- メイン:18〜24pt
- サブ:14〜18pt
これらは絶対値ではなく、「読みやすさを確保しやすい安全圏」です。
書体や行間によって体感は変わります。
年齢層別の考え方
若年層中心
- 本文10.5〜11pt程度でも成立しやすい
40代以上
- 11〜12ptが無難
60代以上
- 12〜14pt推奨
- 行間は150%前後に広げる
高齢層ターゲットでは、読む距離がやや長くなる傾向があるため、やや大きめ設計が安全です。
書体による見え方の違い
同じ12ptでも、書体によって見え方は変わります。
明朝体
- 横線が細く、小さく見えやすい
- 11pt以下ではやや読みにくい場合がある
ゴシック体
- 線が均一で視認性が高い
- 比較的小さくても読める傾向がある
ただし、これは一般論です。
明朝でも太めであれば問題ない場合もあり、ゴシックでも細いウエイトは読みにくくなります。
行間は文字サイズと同じくらい重要
可読性は文字サイズだけで決まりません。
目安としては、
- 文字サイズの130〜160%
- 長文の場合は150%前後が無難
例
12ptなら行送り15〜18pt程度
行間が狭いと一気に読みづらくなります。
また、段落間に余白を設けることも効果的です。
1行の文字数
ハガキの本文では、
- 25〜35文字程度が目安
ただしこれはレイアウトや文字サイズによって変わります。
あくまで読みやすさを保ちやすい範囲です。
コントラストについて
画面では読めても、印刷すると文字は沈みやすくなります。
- 薄すぎるグレー文字は避けるのが安全
- 背景とのコントラストを十分に確保する
特に上質紙やオンデマンド印刷では、細い文字や薄色は見えにくくなることがあります。
印刷前の確認は必須
最終的な可読性は、実物で確認しなければ判断できません。
確認すべきポイント
- 実寸でプリントする
- 30cm程度離して読む
- 60代以上の人にも読んでもらう
- 明るい場所・やや暗い室内両方で確認する
- 細い文字が潰れていないか確認する
画面上の見え方と印刷物の見え方は異なります。
まとめ|失敗しにくい設計基準
迷った場合は以下が無難です。
- 本文:11〜12pt
- 高齢者向け:12〜14pt
- 行間:150%前後
- 書体:視認性の高い中太ゴシック系が安定
- 解像度:300〜350dpi(印刷会社指定優先)
文字サイズは絶対値ではなく、書体・行間・余白・コントラストとの総合設計で決まります。
ハガキは情報量よりも「読みやすさ」が優先です。
少し大きめに設計する方が、結果として読了率は上がる傾向があります。
以上、ハガキの読みやすい文字サイズについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

