「トムソン加工」とは、木型を使って紙や段ボール、プラスチックフィルムなどの薄い素材を打ち抜いて、任意の形に成形する加工方法です。
主にパッケージや紙製品の製造工程で使用され、「トムソン打ち抜き」や「トムソン型抜き」とも呼ばれます。
以下では、「トムソン加工」についてその原理・特徴・メリット・用途・製造工程・注意点などを詳しく解説していきます。
目次
トムソン加工とは?
定義
トムソン加工は、「トムソン型(木型)」と呼ばれる金属刃を埋め込んだ木製の型を使い、打ち抜き機(プレス機)で紙や段ボールを成形する加工方法です。
この「トムソン型」は、発明者の名前に由来するといわれていますが、諸説あります(”Thomson”と表記されることもあります)。
トムソン型(木型)の構造
トムソン加工の要となるのが「木型」で、以下のような構成です。
| 部品 | 説明 |
|---|---|
| 打ち抜き刃(カッター刃) | 紙や段ボールを切るための鋼製刃。薄く、湾曲させて型に沿って配置。 |
| 罫線刃(けいせんば) | 折り目をつけるための刃。打ち抜かず、軽く押し込む。 |
| スポンジ(発泡ゴム) | 材料を型から離れやすくするための緩衝材。バネの役割も果たす。 |
| ベース板 | 木製の土台。型全体の強度を担保する。 |
トムソン加工の特徴
メリット
- 自由な形状の成形が可能(円形、ハート形、窓抜きなど)
- 同時に罫線や折り目加工も可能
- 量産に適しており、コストが安い
- 加工精度が高く、仕上がりがきれい
デメリット
- 木型の製作に初期費用がかかる
- 細かすぎる形状や極端に小さい加工には向かない
- 厚みのある素材や硬い素材は不向き
トムソン加工の用途
トムソン加工は、以下のような製品・分野で多用されています。
| 分野 | 用途例 |
|---|---|
| パッケージ業界 | 化粧品箱、食品パッケージ、ギフトボックスなど |
| 印刷業界 | DMハガキ、ポップ、名刺の特殊加工など |
| 製本・紙加工 | 型抜き絵本、カレンダー、紙製タグ |
| ノベルティ・雑貨 | シール台紙、紙ファイル、組み立て式アイテムなど |
トムソン加工の工程
- 設計(図面作成)
CADなどを使って、打ち抜きたい形状を正確に設計します。 - 木型の製作
設計データを元に、レーザーで木製ベースに切れ目を入れ、そこに打ち抜き刃や罫線刃を手作業で組み込みます。 - 打ち抜き機にセット
完成したトムソン型をプレス機にセットし、材料(紙や段ボール)を準備。 - 打ち抜き加工
プレス機で圧力を加えて材料を一気に打ち抜きます。大量生産にも対応。 - 検品・仕上げ
バリやカスを取り除き、折りやすいように罫線の状態をチェック。
トムソン加工と他の加工方法との違い
| 加工方法 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| トムソン加工 | 木型で打ち抜き | パッケージ、紙加工全般 |
| レーザー加工 | 熱で切断、精密 | 小ロット、複雑形状に強い |
| ハーフカット加工 | シールやラベル用 | 台紙を残して表面のみカット |
トムソン加工は「量産」や「パッケージ印刷」などの分野で圧倒的な効率を誇りますが、「試作」「複雑な造形」にはレーザー加工が使われることもあります。
まとめ

トムソン加工とは
- トムソン木型を用いて紙や段ボールを打ち抜く加工技術
- パッケージ、ポップ、ノベルティなどで広く活用
- コスト効率が良く、形状自由度が高い
- 初期に木型が必要だが、大量生産に強い
補足:トムソン加工の豆知識
- 型の耐久性は加工数量に応じて調整可能(例:1万回の加工に耐える型もあり)
- 最近では「レーザーダイカット」と併用されることも増えており、短納期や高精度に対応
- 環境配慮の観点から、再生紙をトムソン加工する事例も増加中
以上、トムソン加工についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

