「はがき」と「L判(L版)」は、どちらも日常でよく目にするサイズですが、規格の成り立ち・用途・扱い方はまったく異なります。
特に写真印刷や郵送を伴う場面では、この違いを正しく理解していないと、印刷ミスや送料トラブルにつながることもあります。
ここでは、誤解されやすいポイントを整理しながら、正確かつ実務的な視点で両者の違いを解説します。
サイズ(寸法)の違い
まず最も基本となるのが、サイズの違いです。
- はがきサイズ:100 × 148 mm
- L判(L版)サイズ:89 × 127 mm
数値を見ると分かる通り、はがきの方がL判より一回り大きいサイズです。
具体的には、横幅で約11mm、縦で約21mm、はがきの方が大きくなります。
この差は小さく見えますが、写真印刷やレイアウトでは無視できません。
規格の成り立ちと本来の用途
はがき
はがきは、日本郵便が定める郵便規格に基づいたサイズです。
主な用途は以下の通りです。
- 郵便物として送る(年賀状・暑中見舞い・案内状など)
- ダイレクトメール(DM)
- 印刷物としての告知・通知
つまり、「情報を伝える・送る」ことが主目的の媒体です。
L判(L版)
L判は、写真業界で標準化された写真プリント用サイズです。
- 写真プリント
- アルバム収納
- フォトフレームでの展示
- 記念写真・スナップ写真
こちらは、「写真を残す・鑑賞する」ことが主目的です。
紙質・素材の違い
はがきの紙質
はがきは、筆記性や印刷適性を重視した紙が一般的です。
- ボールペンやペンで書きやすい
- 印刷インクが安定して定着する
- 比較的コシのある紙
なお、近年は用途に応じて
- インクジェット印刷向け
- 写真印刷対応など、複数の種類のはがき用紙が存在します。
L判の紙質
L判は写真専用紙のため、特徴が大きく異なります。
- 高い発色性
- 光沢・半光沢・絹目などの仕上げ
- 写真の階調やディテールを美しく再現
その反面、筆記には向かず、「書く用途」ではありません。
郵送できるかどうかの違い
はがき
はがきは、郵便規格に適合しているため、そのまま郵送可能です。
通常はがきとして差し出すことができ、郵便料金も定められています。
L判
L判は郵便規格ではないため、そのまま郵送することを前提としていません。
- 宛名欄がない
- 角が傷みやすい
- 配送中に折れやすい
そのため、実務上は 封筒に入れて送るのが一般的 です。
この場合、郵送料は「封筒のサイズ・重さ」によって決まり、定形郵便・定形外郵便などの扱いになります。
写真印刷時の注意点
写真をはがきサイズに印刷する場合
L判と縦横比が完全には一致しないため、
- 余白が出る
- 写真の一部がトリミングされる
といった調整が必要になることがあります。
写真をL判で印刷する場合
多くのカメラやスマートフォンの比率と相性が良く、写真本来の構図を保ちやすいのが特徴です。
コストと入手性の傾向
一般的な傾向として、
- L判:写真プリント向けで比較的安価
- はがき:用紙や印刷仕様によって価格に幅がある
ただし、実際のコストは
- 印刷方法
- 用紙の種類
- 店舗・サービス
によって大きく変わるため、あくまで傾向としての比較になります。
どちらを選ぶべきか(目的別)
はがきを選ぶべきケース
- 郵送が前提
- 文字情報が多い
- 年賀状・案内状・DMなど
L判を選ぶべきケース
- 写真をきれいに残したい
- アルバムやフレームに使いたい
- 写真の発色・品質を重視したい
まとめ
- サイズ:はがき(100×148mm)/L判(89×127mm)
- 用途:はがき=送るため/L判=写真保存用
- 紙質:はがき=筆記・印刷向き/L判=写真専用
- 郵送:はがきは可、L判は封筒使用が一般的
両者は「似ているサイズ」ではありますが、目的が根本的に異なる規格です。
用途を明確にした上で選ぶことで、印刷ミスや無駄なコストを防ぐことができます。
以上、はがきとL版の違いについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

