カッティングシートを使ってデザインを仕上げるとき、「重ね貼り」を行うことで、文字やロゴ、装飾を立体的に見せることができます。
しかし、ただ上に貼るだけでは「気泡が入る」「剥がれる」「色がにじむ」といったトラブルが起きがちです。
この記事では、カッティングシートの重ね貼りの正しい方法と失敗しないコツ、そして耐久性を高めるポイントをわかりやすく解説します。
カッティングシートの重ね貼りとは?
カッティングシートの重ね貼りとは、複数のシートを層状に貼り合わせてデザインを作る方法です。
たとえば、
- 文字の影(シャドウ)を作る
- 背景色の上に別のロゴを重ねる
- 企業ロゴの2色デザインを再現する
といった用途に使われます。
見た目の自由度が高く、印刷では表現できない質感や立体感を演出できるのが特徴です。
カッティングシートの重ね貼りのメリット・デメリット
メリット
- カラーや質感を自由に組み合わせられる
- カッティングマシンを使えば印刷不要で多色デザインが可能
- 立体的で高級感のある仕上がりになる
デメリット
- 厚みが出て段差が目立つことがある
- 上層の粘着力が落ちやすく、剥がれやすい
- 経年劣化や温度差で剥離することがある
特に屋外で使用する場合は、素材選びと圧着処理が重要です。
カッティングシートの重ね貼りに使える素材と組み合わせ
重ね貼りには「フィルムの種類」が大きく関わります。
| 種類 | 特徴 | 重ね貼り適性 |
|---|---|---|
| キャストフィルム | 柔らかく伸びが良い。高耐久で屋外向け。 | ◎ 最も適している |
| カレンダーフィルム | 厚みがあり安価。室内向け。 | ○ ただし厚みで段差が出やすい |
| ラメ・メタリック系 | 装飾効果が高いが硬め。 | △ シワ・浮きに注意 |
| マットタイプ | 反射を抑え上品な印象に。 | ○ 下地の質感を生かせる |
重ね貼りの際は、下地と上層の膨張率や粘着剤の種類をそろえると、剥がれを防ぎやすくなります。
カッティングシートの重ね貼りの基本手順
下地シートを貼る
まずはベースとなるカッティングシートを貼ります。
気泡を完全に除去し、24時間ほど乾燥させてから次のシートを重ねるのが理想です。
上層の位置を仮合わせ
次に、上に重ねるシートの位置をトレーシングペーパーやアプリケーションシートで仮合わせします。
ズレがあると完成時に影が歪んで見えるため、慎重に位置決めを行いましょう。
転写シートで一体化させて貼る
複数のシートをまとめて転写シートで持ち上げ、下地に一気に貼る方法もあります。
この場合、気泡が入りにくく、正確に重ね貼りできます。
スキージーで中央から圧着
スキージーを使って、中央から外側に向かって空気を押し出します。
層が厚いほど気泡が残りやすいので、ゆっくり均一な力で圧着するのがポイントです。
ヒートガン・ドライヤーで軽く加熱
仕上げにヒートガン(またはドライヤー)を低温で当てることで、粘着剤がなじみ、密着性が高まります。
ただし温めすぎるとフィルムが伸びたり変形したりするので、40〜50℃程度が目安です。
カッティングシートの重ね貼りの注意点とコツ
- 下地のシートを完全に乾燥させてから重ねる
- 厚みが出るデザインは角が浮きやすいため、角を丸める
- 異素材(マット×グロスなど)を重ねる場合は、粘着力の強い方を上に
- 長期耐久を求めるならキャストタイプ同士で統一する
また、ロゴや文字などで細かいデザインを重ねる場合は、1〜2mm程度の余白をとることでズレを目立たなくできます。
カッティングシートの重ね貼りが向いている用途
- ロゴやサインの多色表現
- 店舗・車両の装飾
- インテリアデザイン(壁面や家具など)
- DIYアート・ハンドメイド作品
特に企業ロゴやイベント看板では、重ね貼りによる立体感がブランド演出に役立ちます。
まとめ:カッティングシートの重ね貼りでデザインの幅を広げよう

カッティングシートの重ね貼りを使えば、単色では表現できない立体感や奥行きを演出できます。
ただし、
- 下地をしっかり乾かす
- 同系統の素材を使う
- 圧着と加熱で密着させる
この3つを守ることで、耐久性も美しさも大きく変わります。
小さなデザインから挑戦し、重ね貼りのコツをつかんでいきましょう。
以上、カッティングシートの重ね貼りについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

